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取引スピードが速い!仮想通貨イオス(EOS)って?

更新日:

引用: EOS Official Site

突然ですがみなさんはEOSという仮想通貨をご存知ですか?

EOSはICOで開始直後1日もたたずに16億円近くの資金を調達した仮想通貨です。

この記事を読むと「イオス(EOS)とはどんなコインか?」「イオス(EOS)の課題」などについて理解することができます。

イオス(EOS)とは

イオス(EOS)プラットフォームは2017年6月に発行されたホワイトペーパーに基づいて、block.oneという企業によって開発されています。

EOSの基礎情報

  • 公開日:2017年6月26日(ホワイトペーパー発行日)
  • 開発者:block.one社(CEO Brendan Blumer, CTO Daniel Larimer)
  • 通貨単位:EOS

イオス(EOS)はブロックチェーンベースの分散型オペレーションシステムです。

ブロックチェーンプラットフォーム上でアプリケーションを構築するためにつくられました。

例えば、WindowsというOSの上でMicrosoft Excelというアプリケーションが動くのと似たような仕組みだと考えていただくとわかりやすいかもしれません。

それまでも似たようなブロックチェーンプラットフォームは存在しましたが、手数料が高く、限られた計算能力しか持たなかった(取引が遅い)ため、あまり幅広くは使われてきませんでした。

イオス(EOS)はそのような問題点を解決するために作り出されたプラットフォームとなります。

(参考:EOSホワイトペーパー

現時点(2018年3月)での時価総額は37億ドル程度で、仮想通貨全体での時価総額ランキングは9位と高めの順位となっています。

イオス(EOS)のチャート・値動き

EOSはどのように値動きしているのでしょうか、チャートを見てみましょう。

2017年6月の発表時一気に1EOS=5ドル台まで値上がりし、10月終盤に入ると約50セント台までゆっくりと値下がりしています。

11月から値上がりに入り、急激なカーブを描きながら12月19日12ドル台まで値上がりしますが、1月に入り再度7ドル台まで落ち込みました。

再度急激に値を上げて、1月半ばに18ドル台まで値上がりしますが、その後数日で一気に値を下げ、7ドル台まで下がった後に15ドル台まで値を戻します。

その後1月末から2月初旬にかけて急落し、一時5ドル台まで落ち込みました。

これはコインチェックの騒動が原因と考えられます。

その後は再度値上げしていくのかと思いきや、10ドル台まで値上がりした後、値下がりに転じ、現時点(2018年3月半ば)では約7.89ドルとなりました。

初登場時1ドル以下だったことを考えると、それでも7倍以上の値をつけているわけですが、その間の値動きは仮想通貨らしく非常に激しいです。

イオス(EOS)のここがスゴイ!

イオス(EOS)のスゴイ点をいくつかまとめてみました。

ICOのために生まれた仮想通貨

イオス(EOS)はICOのために生まれた仮想通貨です。

ICOとは一体何でしょうか?

ICO(Initial Coin Offering: イニシャルコインオファリング)は企業の資金調達方法の一種で、独自の仮想通貨を公開し資金調達します。

IPO(Initial Public Offering:新規株式公開)と似ていますが、IPOに比べ手続きが簡単だというメリットがあります。

しかし、同時にまだルールが未整備なので、投資する側が法的に守られていないというデメリットもあります。

イオス(EOS)は昨年6月に登場して以来ずっとICOが続いています。

(引用:https://eos.io/)

現時点で約836,000,000 EOSが発行されています。

EOSの価格が上下しているので正確な額とは言えませんが、現在価格1EOS=約5ドルとして計算すると約42億ドルもの額をICOで調達できたと考えられます。

さて、EOSには利用用途が無いのですが、公式サイトのQ&Aで以下のように説明されていました。

The EOS Tokens do not have any rights, uses, purpose, attributes, functionalities or features, express or implied, including, without limitation, any uses, purpose, attributes, functionalities or features on the EOS Platform.

端的に説明すると、「EOSには何の利用用途もないよ」ということがかなり細かく明言されています。

プロジェクトが失敗した場合に「詐欺だ」と訴えられないように細かく書いている可能性がありますが、なぜ何の利用用途もないEOSにこれほどまでに人気が集まったのでしょうか。

もちろんEOSというプラットフォームへの純粋な可能性に対して投資をするという方も多いかと思いますが、配当の可能性も一つのポイントです。

https://twitter.com/EOS_io/status/952117859215319040

上記のツイートはEveryPediaというサービスに使われるIQトークンが配布される旨についての告知です。

このように今後EOSトークンを持っていることで配当が受けられる可能性があるというのは大きなメリットでしょう。

超高速で無料取引が可能

EOSでは超高速な無料取引が可能です。

どのくらい取引が速いのか示すために1秒間に取引するおおよその回数をビットコインやイーサリアムと比較してみました。

● ビットコインー1秒間に3〜4回程度

● イーサリアムー1秒間に20回程度

● EOSー1秒間に100万回以上

取引手数料についてもビットコインやイーサリアムは10円程度で安く送金することも可能ですが、それだけ着金が遅くなります。

取引所によって予め手数料が変更できない場合がありますが、一般的には安い手数料だと着金に時間がかかるということです。

しかしEOSは手数料が無料です。

これだけの取引処理スピードでありながら、手数料が無料というのはとても魅力的ですね。

ではなぜこのようなスピードが実現できるのでしょうか。 これにはDelegated Proof of Stake (DPOS)という仕組みが存在しています。

このアルゴリズムでは、通貨を保有している人がブロックの作成者(承認者)を投票によって選びます。

選ばれた承認者がブロックを作成するだけなので、ビットコインのように承認に必要な大量の計算、それに必要な電力などがかかりません。

スムーズかつスピーディーに取引できるということですね。

EOSの技術力

EOSを開発しているのはblock.oneという企業ですが、そのCTOであるDaniel LarimarはBitShareやSteemitといったブロックチェーンに関わるサービスを次々に作りだしています。

また、今後のEOSの開発についてはどうなっているのか気になりますね。

githubに公開されていたEOSのロードマップを見てみましょう。

2018年1〜3月

Core Code enhancements

Governance enhancements

Developer Productivity

Community Launch Team specifications

Consensus and P2P Hardening

Testing

2018年4〜6月

Support for Community Launch Team

pre-go-live Testing

Documentation and bug fixing during Launch

2018年7〜12月

Performance and Scaling

Tuning

Incorporate Learnings from Go-Live Experience

現在は2018年のQ1に当たるかと思いますが、まだ準備段階といった様子ですね。

本格的な運用にはまだ時間がかかるんじゃないかなと思っています。

イオス(EOS)の課題とリスク

さて、イオスの概要はわかってもらえたかと思いますので、ここではEOSのリスクをご紹介します。

価値がゼロになる!?

ICO界隈では少額で購入した仮想通貨が値上がりし、何倍、何十倍にもなったという例が多くあります。

儲かる話には多くの人が興味を示しますし、実際に何千万もの利益を出したという人もいるようです。

しかし、多くのICOが「詐欺ではないか?」と疑われています。

きらびやかなホームページと名前だけの技術スタッフ、魅力的な機能やおしゃれな説明動画などをみると、つい信じたくなってしまいますが、大事なのは中身です。

常に気をつけておきましょう。

また、多くの情報サイトで「トークンに価値がなく、48時間で移転できなくなる旨の記載」があると言われている「ホワイトペーパー」ですが、現在該当するものが見当たりません。

(私の検索の方法の問題かもしれませんが) 上記ホワイトペーパーの内容とされている条件はPurchase Agreement(購入同意書)として現在は確認できます。

購入同意書は公式サイトの「GET EOS」というボタンをクリックすることでも表示できます。

ちなみに、この購入同意書で記載があるのですが「テクニカルホワイトペーパー」は「ホワイトペーパー」のことを表しているようです。

(ホワイトペーパーとテクニカルホワイトペーパーが別だという仮想通貨もあるので、このあたりは紛らわしいですね。)

そして「EOSの配布完了後48時間以内に移転できなくなる」のは事実のようなので、多くの人がこの直前に売ってしまおうと考えて価格が急落する可能性があります。

要するにICOの終了間際に値下がりの可能性があるので、注意しておきたいところですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。 EOSプラットフォーム自体はとても実用的で夢のあるものだと思います。

しかし、現在似たようなプラットフォームであるイーサリアムでさえやっと少しずつアプリケーションを開発している状態なので、EOS自体が運用されるまでにはまだ時間がかかりそうな印象を受けました。

早く実際に動いているアプリケーションを見てみたいですね。

  • B!