日本人が作った仮想通貨であるオミセゴー(Omise GO:OMG)が注目を集めています。
数多くある仮想通貨の中でも、日本人が作った仮想通貨があることを知っている人は少ないのではないでしょうか。
現在、オミセゴーは、日本の仮想通貨の取引所にはまだ上場していないので、購入する場合は海外の取引所で購入する必要があります。
しかし、オミセゴーは日本の企業が出資しているなど、日本と関係が深い仮想通貨ですので、今後日本の取引所に上場する可能性も高いと言われています。
それでは、そのオミセゴーの特徴や将来性などを見ていきましょう。
オミセゴー(Omise Go:OMG)とは
オミセゴー(Omise GO:OMG)とは、日本人が作った決済・送金型の仮想通貨です。
以下に特徴を簡単にまとめました。
分類 | 詳細 |
通貨名 | オミセゴー(Omise Go:OMG) |
運用開始日 | 2017年6月 |
開発者 | 長谷川 潤 |
発行上限 | 14億245万5,398 OMG |
公式サイト | https://omg.omise.co/ |
時価総額 | 10億3087万ドル(時価総額20位) 2018年3月時点 |
オミセゴーは、お金と同じように使って物を購入したり、他の人に送金することができます。
簡単に言うと、日本円やドルなど、その国の法定通貨の代わりに使われることを目指しており、スマホなどの操作を通じて、購入や送金をより簡単に、便利にすることを目的にしています。
特に、発展途上国では、日本のように簡単に銀行口座を持つことができず、出稼ぎに行っている人が本国に送金するときには、高い手数料を支払う必要がありました。
オミセゴーのアプリを使うと、安い取引手数料で、すばやく送金を行うことができるので、多くの人に支持されています。
ここで注目すべきは、発行上限です。他の主要な仮想通貨の発行と比べてみましょう。
発行上限比較
仮想通貨 | 発行上限 |
オミセゴー | 14億245万5398枚 |
ビットコイン | 2100万枚 |
ビットコインキャッシュ | 2100万枚 |
ライトコイン | 8400万枚 |
イーサリアム | 発行上限なし |
リップル | 1000億枚 |
モナコイン | 1億512万枚 |
ネム | 90億枚 |
これを見ると、ビットコインやライトコインに比べ、オミセゴーの発行上限が多くなっているのがわかります。
発行枚数が少ない方が、希少価値が上がって価格も上がりやすいと言われていますが、実際多くの人びとに使われることを目指す場合は、ある程度の発行枚数がある方が、価格が安定しますし、利用しやすいとも言えます。
約14億枚という多めの発行上限を設けているということは、開発サイドが、日本を含め、アジアすべての地域での普及を目指している現れともいえるでしょう。
オミセゴーのチャート・値動き
それでは、オミセゴーの値動きを見てみましょう。
オミセゴーは、2017年6月にICOが行われ、その時の価格は0.27ドルでしたが、公開後3か月で約50倍になりました。
その後、中国の仮想通貨の禁止や、2018年に入ってからの暴落により価格を下げていますが、非常に将来性が高い仮想通貨という点は、変わりありません。
特に、2017年の年末には、「ビットフライヤーにオミセゴーが上場するのではないか」という憶測が市場を駆け巡り、価格がぐんぐんと上がりました。
ビットコインが下げているときでも、オミセゴーの下落率は低く、ビットコインが上昇しているときは、ビットコインよりも上昇率が高いという現象が起こり、「やはり実需があるオミセゴーは強い」という印象を持った人も多かったのではないでしょうか。
2018年には、日本の取引所のどこかに、オミセゴーが上場するのではないかという予想が根強くあります。
取引所に新しく上場した仮想通貨は、どれもかなり高騰した実績を踏まえると、オミセゴーの今後の成り行きを楽しみにしたいですね。
オミセゴーのここがスゴイ!
東南アジアで生まれた決済特化のコイン
オミセゴーは、東南アジアで生まれた決済や送金に特化したコインです。
東南アジアでは、約70%以上の人が銀行口座を持っておらず、また、クレジットカードを利用することもできないと言われています。
そのような人々の役に立てるようにという目的で開発されたのがオミセゴーです。
タイやインドネシア等の東南アジアは、銀行口座を持っている人は少ないのですが、逆にスマホの普及率は非常に高いのが特徴で、電子マネー決済などは一般的になりつつあります。
そのような中、オミセゴーを使えるアプリは着実に普及しており、スマホを操作するだけでオミセゴーを使って日用品を購入したり、他の人に送金することができるようになっています。
また、タイのマクドナルドでオミセゴーの支払いが可能になったこともあり、オミセゴーの知名度は着実に上がっているようです。
このように、人々の社会に取り入れられ、役に立つ仮想通貨は、需要が途切れることはありませんので、オミセゴーは今後も成長が期待できる、注目すべきコインと言えるでしょう。
無料でコインが生まれる
オミセゴーは、イーサリアム系のトークンであり、イーサリアムの開発者であるヴィタリクをアドバイザーに迎えるなど、非常に関係が深いことでも有名です。
こういったことから、イーサリアムに対する感謝の気持ちを表すために、2017年の秋に、イーサリアムの保有者には、無料でオミセゴーを配布する「エアドロップ」が行われました。
配布条件は、0.1イーサリアム以上を保有している人(アカウント)で、1イーサリアムにつき、0.075 OMGが配布されました。
つまり、イーサリアムを持っていると、無料でオミセゴーを入手できたということになります。
イーサリアムへの感謝の気持ちから、このようなエアドロップが行われたということですが、より多くの人に「オミセゴー」という仮想通貨を知って欲しいというのが本当の狙いでしょう。
エアドロップが行われる場合は、やはり「仮想通貨が無料で手に入る」ということで、仮想通貨のニュースサイトやツイッターでも話題になり、多くの人にオミセゴーを知ってもらう良い機会ともなるのです。
今後もエアドロップが行われる可能性がありますので、情報はこまめにチェックしておきましょう。
優良企業との提携が進む
オミセゴーの注目すべき点は、SMBCやSBIホールディングスなど、多くの大企業が出資をしているということです。
仮想通貨全体の課題として、「これから実際に使われていくのかどうか」という点が挙げられます。
仮想通貨は、数百種類以上あると言われていますが、これからは、「実需」が重要で、今後はその仮想通貨が実際に使われていくのかどうかということに注目が集まっています。
実際に人々の生活において、使われる仮想通貨になることができれば、自然とニーズが高まり、価格も上がっていきます。
逆に、ビジョンは優れていても、人々の間に浸透しなければ、絵に描いた餅になってしまい、いずれは価格も下がっていき、人々の興味を失ってしまうかもしれません。
これからは、人々の生活、社会の仕組みに溶け込み、実際に活用されていく仮想通貨に、注目が集まっていくと考えられています。
オミセゴーは既に、実際に使われており、その範囲もどんどんと拡大していっていますので、実需を伴って成長している数少ない仮想通貨のうちの一つであると言えるでしょう。
オミセゴーの課題とリスク
他の決済手段との競合
オミセゴーは決済型の仮想通貨ですが、支払いに使える仮想通貨は、「ビットコイン」「ビットコインキャッシュ」「ダッシュ」「ネム」など他にもあります。
特に、ビットコインは最初に作られた仮想通貨であり、存在感があります。
また、ビットコインからハードフォークで生まれたビットコインキャッシュは、多くの人びとに使われることを目的にしており、活発に普及活動をしています。
これら2つのコインは2011年に創業したペイメントサービス会社であるBitpayに採用されており、今後世界中で使われていく可能性があります。
しかしBitpayはアメリカでのシェアが大きく、アジア圏ではまだ知名度がそれほど大きくありません。
しかし、オミセゴーも、経済成長率が高いアジアで着実に使われています。特に、決済だけではなく、銀行口座を持っていない人々の送金に役立っており、今後ますますの成長が期待されています。
仮想通貨市場全体の規制リスク
仮想通貨は、既存の法定通貨(円やドルなど、その国の通貨)の価値を脅かす可能性があるとして、国から規制されるリスクをはらんでいます。
実際、中国で仮想通貨への資金流入が大きかったことから、取引が禁止されたのは記憶に新しいところです。
今のところ、仮想通貨に大きな影響を及ぼすとされるアメリカの姿勢は仮想通貨を容認する姿勢を示していますので、突然禁止になる可能性は低いと考えられています。
しかし、仮想通貨は、国から規制されるリスクに常にさらされているということは、しっかりと理解しておきましょう。
まとめ
このように、オミセゴーは日本と関係が深い仮想通貨であることから、今後日本の取引所に上場する可能性もあります。また、東南アジアで着実に広まってきていることから、これからの成長も大いに期待できます。
今後は、数多くある仮想通貨の中から、実際に人々や社会で使われていくコインが評価され、価格が上がっていくと考えられていますので、今後もオミセゴーに注目していきたいですね。